SONY-デザイン手法

3 月 20th, 2010

16日、品川のsony本社にて、このブログでも紹介してきた人間中心設計特論(山崎先生の授業)の発表を行ってきました。

この授業では、リチャード・サッパー、ポール・ランドを始め、佐藤雅彦さんやアッキーレカスティリオーニ等の有名なデザイナーさんのデザインアプローチや手法について学んできました。その最終成果として、それらのデザインアプローチを自分なりに噛み砕き、オリジナルのデザイン手法を構築するのがこの授業の目的です。

私は、まずアッキーレ・カスティリオーニのデザインアプローチに目を付けました。

アッキーレカスティリオーニは、既存のモノに強い興味を持って実際に使い込み、そのモノの持つ要素を徹底的に探っていました。モノの機能や感触などモノの持つ魅力に気づき、それをデザインに組み込むという徹底したモノからのアプローチに感動しました。以下はその一例として、カスティリオーニのレディメイドデザインという活動から出来た3つの製品です。

図からもわかるように、巧みに既製品からのヒントをデザインに落とし込んでいて、その究極として既製品をそのまま加工したり、部品をそのまま流用したりすることも厭わないデザインをしてきました。

アッキーレカスティリオーニの手法に共感するとともに、ヒントを得て既製品カード発想法という手法を考案しました。これは単なる発想法で、どういったヒントをそこから得るかという所がまだ未熟ですが、既製品のカードから7つの属性をチェックリストとして気づきを誘発します。この手法をアイディア発想段階に組み込むことで面白いコンセプトを、使用シーンと組み合わせて提案することが出来ると考えたのです。


また、「本質的欲求の求め方」という手法(以下の図の右)の改良を試みる為の手法を考えました。

インタビューやアンケートではインタビュワーに対するその時の感情や心身・精神状態など本音を疎外する要素が沢山あります。また、じっくり自分の中で答えを見つける時間が設けられず、本質的な欲求を求める為の構造があってもそのおおもとにある定性的なデータの信憑性が薄いと感じました。
そこで考案したのは「居酒屋プロトコル分析」です。居酒屋というくだけた場所で軽く飲み交わしながらじっくり語ることで、インタビュー段階でその人の本音に迫ろうという手法です。

ココでのインタビューは予め既製品カードで発想したアイディアの有効性確認とブラッシュアップの目的で行います。そして個々での会話を記録し、キーワードを抽出。そこから使える情報を選んだり、幾つかのコトバから本質的欲求やデザインのヒントを探るという手法を考案しました。プレゼンの反応を見ると、毎回こちらの手法の方がウケが良い気がします。

以上の発表を行ってきましたが、他にも提案として面白いもの(例えば消えてるときの画面について考えたテレビや見る方向によって色が変わるタイルなど)や、アプローチとして面白いもの(企業のブランド価値を統一し、様々な分野の商品に応用する手法やなんで?こうじゃダメなの?と疑問を投げかけ続ける手法など)が沢山あり、「予想以上だった」と好評価を受けました。

でもSONYの人達の発想法についての評価を聞いていると全体的に、「アイディアをどう絞るか、どんなアイディアを選択するか」という基準についてはっきりしてほしいようでした。社会に出てからは手法は発表する機会が無く、結果が勝負であり、どうしてそれを選択したかが重要になってくるとのことでした。そこで感じたのはアイディア選択のプライオリティをどこに置くかがかなり重要になってくるのではないかということでした。
そういった意味ではターゲットを明確化し、コンセプトを練る段階にもニーズを混ぜ込む工夫が必要だと感じました。

ちなみに下のは音楽プレイヤーです。手法に乗っ取ってコンセプトメイキング、アイディア展開したものをインタビューでブラッシュアップしました。最後のまとめがまだ甘く、完成品にはほど遠いですが。。。




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