マルセイユタロットの秘密
Posted by tarotkomachi on 10 月 8th, 2011 filed in タロットを学ぶ
17世紀、ヨーロッパではタロットカードはマルセイユでほとんどが製造されていました。当時のタロットは、占いよりもプレイングカードという性格が強く、家庭でも1~2デッキは置いてあったと言われています。
マルセイユは地中海沿岸の港町で、アジア・アフリカの文化をいつ早く吸収せきる利点があったようです。また早くから製紙業、印刷業が発達していました。
グーテンベルクが活版印刷を発明する以前から、このマルセイユでは、木版印刷、銅版印刷の分野で高い技術を誇っていました。
そのマルセイユに「ニコラ・コンベル」という人物が現れ、1760年に西洋梨の木に彫って出版したマルセイユタロットが、最も完璧な図柄だという評判が専門家の間で立ちました。ニコラはこの地で印刷工場を設立し、100年後にカモワン家が引き継ぐことになります。
コンベル家の娘と、ジャン・バティスタ・カモワンが結婚したためです。
ところがマルセイユのタロット産業は、19世紀には没落が始まります。産業革命の到来により機械製作による合理化が進み、マルセイユのタロット業者はついにカモワン家1軒となってしまいます。
カモワン家は、フランス語版、外国語版を合わせて100万部以上のカードを製造しました。カモワンの工場が国内の45%のシェアを持っており、その後、息子のアントワーヌが受け継ぎます。しかし事業の縮小は余儀なくされ、1886年、マルセイユのカペレット地区に移ります。
19世紀後半では、マルセイユタロットの製造業者で最大の規模と最新の技術を持っていたのがカモワン家でした。
当時のカード制作は、機械と手仕事を織り交ぜており、白黒の線画は印刷機械で、色彩は主としてステンシルの上から刷毛塗りする職人芸で行われました。
ところが1880年には、産業革命の進展と同時に印刷機械が発達し、色彩印刷も可能になり、このことが一気に生産性を上げることになります。
当然、利益も上がるので、カモワン家も機械化による合理化を選択せざるを得ない状況でした。
当時の機械では色彩は赤、青、黄色、肌色の4色しか印刷ができません。それまで赤、水色、青、レモン色、オレンジ、竹色、緑、肌色、紫の9色で彩色された象徴的な意味合いを失うことになります。
同時に象徴的な形の簡略化も行われます。
それはマルセイユタロットの需要が、ゲームとしての性格が大部分を占め、秘密教義の意味合いが必要無かったからです。
第二次世界大戦時には、他国の競争相手との遊戯や賭け事が禁止され、事業は衰退します。戦後のカモワン家はカード事業を細々と継続しましたが、フィリップ・カモワンの父の死をきっかけとして、1971年に工場が閉鎖されます。フィリップは当時14歳で、事業経営をする年齢ではなかったからです。
しかし、その後フィリップ・カモワンは1998年、マルセイユ市が創立2600年を迎えるにあたり、アレハンドロ・ホドロスキーと一緒にマルセイユ・タロットの復元を試みます。
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◆タロットは意味を覚えるなかれ◆
タロットには「意味」は存在しません。中世のヨーロッパでは、「マルセイユ版」が流行しましたが、貴族・金持ちの遊びのカードだったのです。それを19世紀後半に「黄金の夜明け団」という秘密結社の幹部「アーサー・エドワード・ウェイト」が「カバラ」の思想をタロットに盛り込んだのです。絵を描いたのは「パメラ・コールマン・スミス」よって、「ウェイト・スミス版」が誕生します。
なぜ、「意味を覚えてはいけないか?」
「意味」を覚えると、カードに「意味」を当てはめる作業でしかなくなります。折角、神(潜在意識・宇宙の核)からの導き・助言・啓示を絵の各部分の象徴に盛り込んだのに、意味を当てはめるだけだったら、パソコンでもできます。すなわち「思考停止」状態が続くことになります。そのほうが「楽」でしょう。
しかし、本物では決してありません。
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