日本語の将来
2 comments 3 月 6th, 2009
現在、全世界で話されている言語は、6000語前後あると言われています。そして、その内約2500の言語が消滅の危機にさらされていると、先月19日にユネスコ(国連教育科学文化)が調査結果を発表しました。関係者の中には、2050年までに90%の言語が地球上から消失すると予想している人もいます。今回の発表で、538言語が最も危険な「極めて深刻」に分類され、「重大な危険」が502語、「危険」が632語、「脆弱」が607語でした。最近でいうと、2008年に米アラスカ州でイヤック語が、最後の話し手の死亡で途絶えてしまいました。また、1950年以降の約60年間で、219語の言語が驚異的な早さで消滅しました。
言語の消滅を加速させる原因となった理由の一つは、アメリカや中国など、政治・経済的・文化面で優勢な言語に圧倒され、勢力をもった周囲の言語からの圧迫や公用語の制定などにより、少数の言語が段々と抑圧されていったことが考えられます。そして、インターネットの普及も少数派の言語を絶滅の危機に追い込んでいると思われます。また、ユネスコのフランソワーズ・リビエール事務局長補は、「言語消滅の原因には、次世代に伝える意志を失うという心理的要素が大きい。」とも話しています。
しかし危機に瀕した言葉がある一方で、消滅したと思われていた言語が復活する場合もあります。その一例がヘブライ語です。紀元後200年ごろに、口語としてはすたれていたものの、ユダヤ人の間では聖なる言語として生き続け、19世紀後半の復興運動により口語として徐々に再興していきました。今やヘブライ語の人口は500万人以上となり、イスラエルでは国民の81%が話している程です。他に一度消滅の危機に瀕した、マン島のゲール語、コーンウォール語なども少数ながら話し手が確認できつつあります。自国の文化を絶やしたくないという思いは、万国共通のようです。現在、数々の若者言葉が生まれては消えていく日本ですが、50年、100年後の日本語はどのような言語になっているのでしょうか。