万能の花
Add comment 2 月 23rd, 2009
立春を迎え、暦の上では春となりました。早くも全国では菜の花が咲き始めた地域もあります。この菜の花ですが、観賞用や食用以外にある分野でも注目を集めているのです。先月30日にはアジアで初となる、アブラナ科の植物から得た燃料での飛行機のフライト実験がされました。通常使用される燃料との違いは見受けられず、今後エンジンに特別な改修・改善を施す必要なしとのことです。アブラナ科より作られるバイオ燃料は非食物系で食糧と競合しない上に二酸化炭素排出量の削減等の効果が見込まれています。
ドイツでは資源枯渇が懸念される化石燃料に頼らずに、温室効果の高い二酸化炭素を抑える化石代換エネルギーとして、菜種油の燃料化計画に積極的です。1998年には、作付面積は100万ヘクタールにもなり、菜種油から精製した燃料を置くスタンドがドイツ全土で800ヵ所も設置されています。このようなドイツの取り組みに触発され、日本に「菜の花プロジェクト」が誕生しました。その試みは滋賀県から始まり、全国の自治体に広がっています。 プロジェクトの第一歩として、1995年3月にテストプラントが設置された町では町内の約0.5ヘクタールの小さな土地に菜の花を植えることから始まり、現在では約25倍に広がりました。搾油した菜種油は各家庭や学校給食で使用され、搾取残渣(ざんさ)である油かすは肥料に、更に利用された菜種油の廃食油も回収され燃料として利用されているのです。また、鮮やかな黄色で満たされた菜の花畑は、高い観光効果までもたらしました。菜の花の特産品は勿論、地元の野菜や果物など元々あった特産品も売れるようになったそうです。
「菜の花プロジェクト」の試みは地球温暖化対策としてだけではなく、地域を元気づける活動と言えます。似たような活動は全国・全世界で行われていますが、大事な事はその活動が身近なことであり、取り組み易く、継続できることではないでしょうか。今回の例は自治体が一体となって取り組むプロジェクトのお手本として興味がもたれるところです。