奇談 2009. 9. 27.
あの「みんな、ぱらいそさ行くだー!」の非常に原作に忠実な映画化。
我々の世代にとって、諸星大二郎という漫画家は別格である。私の場合は星野之宣と併せてツートップなのだが、どちらも小学生の頃「手塚賞」の受賞者として存在を知り、その圧倒的なストーリーの面白さに夢中になった。この映画の作り手は確か『トリック』の制作チームらしいので、原作を愛する気持ちは同じだろう。原作に無いキャラが3人ほど出たものの、これも『幻の木』あたりのインスパイアのようで、特に違和感もなくストーリーを助けていた。あの辺のシリーズは、不老不死がテーマで幾つか短編があるが、後に日航機の墜落事故とリンクして行くのが時代を感じさせる。
ただ、映画単体として見ると「そーですか」程度の感想かなー。よくぞ短編漫画をここまで伸ばしたと思うけれど、解りやすくするための付け足しが逆に裏付けがなくて蛇足に感じなくもない。それよりは、東北訛りの宗教用語を丁寧に説明した方が良かったんじゃないの?阿部寛が台詞で説明していたけど、いまいち滑舌が悪くて聞き取り難い。ヒロインが地味過ぎて演技が下手。個人的に大好きな清水綋治がさすがのキワモノ演技で良かった。
トビー・フーパー監督の出世作『悪魔のいけにえ』のリメイク♪
オリジナルは忘れたけど、当時はこの手の理不尽な殺人鬼モノは余り好きではなかった。数あるエド・ゲイン事件ネタでも、何故チェーンソーが武器なのか理解に苦しんだからだ。まぁ、深く考えずとも素直に怖いけどさ。今回も、ぶんぶんチェーンソーを振り回しつつ、ミシンでお裁縫もしています。とってもお洒落なレザーフェイス君。
ストーリーの序盤は、逃げ出した少女に車の中で自殺(脳味噌散乱)されてしまうという、えらい迷惑な必然的シチュエーションが良い。後半に主人公が似たような立場になるのも、オーバーラップしていて上手いと思った。変態家族の長男の保安官のウザさは秀逸!誰かと思ったら、あの『フルメタル・ジャケット』の鬼軍曹。罵詈雑言のアドリブの人だ。チョー嫌なおっさんなので、ラストは三度も引かれて気分爽快。スッキリした。
ショッキングシーンは多いものの、さほど残虐シーンがある訳ではない。むしろ敢えてグロシーンを排除して正当派ホラーを狙っている模様。冒頭は事件の記事から始まるなど『フルイルティ』と似ている。まぁ、よくある手段だから仕方ないかもだが、こちらはラストに「はぁ?」という感じのオチに続く。また、変態家族の屋敷など、オエッとするような汚い作りはあるものの、何気ない背景のアングルなどに、現代チックな洒落たセンスが見え隠れしていて、オリジナルの泥臭さというのは善くも悪くも払拭されている。
EVEシリーズお得意のクローンもの、スケールは大きく無ないが良作。
しかし、蜂の社会を目指す全体主義の哲学思想が、ちょ〜長くて小難しくて読むのが辛かった。最初にエイプが自殺するときに垂れ流す能書きだけで、ほとほと嫌になってしまった。とは言え、シナリオライターがインフィニティシリーズの打越鋼太郎さんだから仕方ない。願わくば、もう少し猟奇的描写が強くても良かったような・・・すべてにおいて結構淡白。あと、このシリーズにしてはちょっと絵がイマイチ。
蜂の社会で思い出した、日本ミツバチの蜂球についてのビデオ。
有名どころの作品のため殆ど削除されてしまったのだが、何故かこれだけはまだ視聴できる。スズメバチに襲われればミツバチの巣はひとたまりもないが、西洋ミツバチが全くと言っていいほど対処法を持たないのに対し、日本ミツバチは偵察役のスズメバチを蜂球により蒸し殺して撃退することがある。これが本当の社会的全体主義社会というのだろうか。ちなみに、何も出来ないと思われていた西洋ミツバチも似たような行動を取ることが発見されている。しかし、体温を上げることは出来ないので、何時間もかけて窒息させるんだとか・・・が、頑張れ西洋ミツバチ!
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