その452 第1回 DTPの勉強会
前日には、スピーカーの一人で、大阪からいらしたえむさん(大阪DTPの勉強部屋主宰)を囲んで、親しい人たちとの前夜祭(飲み会(^^))もあった。久しぶりに会う人たちは、私もそうだけど、少し感じが変わっていたりして、それがまた新鮮。何年ぶりだとか、近況だとか、こういうのは本当に楽しいわね。本当は2次会まで行きたかったのだけれども、うちは結構遠いので(^^; 翌日に備えて1次会で失礼した。
そして当日。今回はかなり早めに到着。喫茶店に入ろうかと思ったけれども意外になく、会場になる施設の外の自動販売機でお茶を買って会場入り。そしたら、その施設の会場の階にも自動販売機があって、しかも外より安いのを知って、うう~。でも、そこで座りながら皆さんとゆっくりできて良かった。
メインのお話は村上良日(やも)さんと、(株)ケーエスアイの坂口礼治さんによる「出力・印刷の現場 ─データを受け取った現場で起こっていること─」だが、その他に、ショートセッションということで3つのお話が入った。順番は、ショートセッション2話の次にメイン、最後にまたショートセッション1話だったが、こちらでは、まず、メインのお話から書かせていただきたいと思う。
○出力・印刷の現場―データを受け取った現場で起こっていること―
発表者 村上良日(やも)さん、坂口礼治((株)ケーエスアイ)さん
いやー、面白かった。おっさんAとおっさんB(命名:おふたり)による、とってもためになる掛け合い漫才だった。まずは、それぞれのお仕事についてのお話から。
1. 出力・印刷現場の環境(坂口礼治さん)
出力・印刷現場の環境の特徴は、制作環境とあまりかわらないが、バージョンがたくさん揃っていること。
で、そこで求められるデータの条件は、
◆指定どおりの印刷ができるか
- ファイルが存在する
- 校正紙とデータが同じ
- 指定どおりの仕様である(サイズ・色等)
◆製本加工ができるか
- 塗足しが存在する
- 綴じ方向が合っている
- ページ数、サイズが合っている
とのこと。当たり前といえば当たり前なのだけれども、様々な事情で当たり前でないデータが出現してしまうことがあるのがこの世界(^^; 気をつけよう。
2. 進行管理(村上良日さん)
進行管理の仕事については、工程管理でなく生産管理と呼んでもらいたいとのこと。
この仕事はイメージから技術へ翻訳すること。
そして、不足しているものがあったら、紙、インキ、版の順に早めの手配が必要。
その際に最低限知らないと始まらない情報は、通し数、予備数、台数。
これらの情報が揃わないことには発注できない。
↓
印刷できない
↓
納期がずれる
みんながハッピーになるには、時間を読める工程にすること。
そこで、そのためのチェックポイントが紹介される。
3. 入稿でのチェックポイント
- 拡張子をつける
- フォーマット形式に注意。暗号化しない。
- 外付HDDの場合はちゃんとバックアップを取る
- メールの場合は圧縮、可能なら自己解凍形式に
4. よくある入稿データトラブル
- 塗り足しがない
- 中綴じにできないページ数(総ページ数÷4で、きれいなページ数)
- レイアウトソフト上での極端なリサイズ
- リンクされた画像がない
- 使用されたフォントがない
- 刷り色より多い使用スウォッチ
続いて、InDesignの場合、Illustratorの場合というように例が挙げられ、ここでおふたりの叫び。
「完全データでください」
完全データとは完全入稿、つまり時間が読めるか否かということで、その条件は、次のようになる。
- デザイン段階から、断ち落としなどが確認できる
- 早い段階で気付けること
- 特殊な環境が必要ない
5. PDF入稿ならどーなの?
それではPDF入稿ならばどうだろうか。
- 画像は埋め込まれる
- フォントも埋め込みできる
- 画像に対して圧縮できる
見て確認できるとデータトラブルが減る。ということで、万々歳のようなのだが、それでもやはり問題は起こる。
6. PDF入稿でよくある問題
- PDFだから大丈夫という迷信
- 印刷会社によって対応がバラバラ
- これっ! と決まった変換方法がない
- 変換ソフトによっては不具合がある
- アプリケーション側に不具合がある
- 変換しても確認しない
変換して、その結果を見てみたら「ありゃ!」ということは結構あるもの。
さらに、
- 印刷仕様に関係するトラブルが少し増えた
- 印刷会社との受け渡しは細心の注意が必要
- PDFでも追加修正がある、手間がかかる
- PDFだから大丈夫という過信が広がった
- 知らなければいけない範囲が広がった
- アウトライン&EPSな人には嫌われた
最後はよくわからないけど(^^;
では、どんなところに気をつけたらよいか。
7. こんなトコに気をつける
- 透明効果を使うならネイティブ形式
- 埋め込めないフォントはアウトライン
→(株)吉田印刷所のサイトで情報収集 - ノセ処理(オーバープリント)をしておく
- 校正から下版まで変換方法を同じに
- 塗り足しはつける
- 見開き(スプレッド)で変換しない
- 画像のダウンサンプルに注意する
そして最後に
8. チェックとフィードバック
- 清く正しいPDF入稿フロー
- 生産管理的な職責の人と仲良くしよう
清く正しいPDF入稿フローについては、メモ帳のバケツさんに綺麗な図があるので、そちらをご覧いただきたい。
なお、7月24日にも、同じ内容で第1.2回が開催されるので、見逃された方はぜひ。
次に、ショートセッションについて書いておきたい。
○「InDesign Glee」について
発表者 丸山邦朋(monokano)さん
InDesign Gleeは、MacでInDesignのデータを開かずにしてデータが作成されたバージョンを知ることができる便利なツールなのだが、今回はそのしくみについてお話しされた。なるほどー。昔、MS-DOSを触っていた頃のことを思い出したりして、聴きながら私も何か触りたくなった(^^)。
○ネタとしてのアナログ的手法への回帰
発表者 あまおか(logicsystem)さん
こちらは、どうやら漫画を頭に描いての発表だったようだが、とにかく「画像」にしてしまおう。という愉快なお話だった。
そうよねぇ。DTPソフトのデータで持っていても、それがいつまで開けるか、使えるかとなると、また別の問題だものねぇ。画像で残しておけば……(^^)
そうそう。この勉強会は、各セッションはもちろん、附録やプレゼントも豪華だった。
まず、(株)吉田印刷所さんからは「PDF/X-1a・X4変換手順書等、トクプレの小冊子のセット」、(株)モリサワさんからは、「InDesign, Illustratorトラブルシューティング」「PDFにまつわる怖~い話」という小冊子をいただいた。
プレゼントはいくつかあったが、私は森 裕司さんがその450でePub変換する時に例に挙げられた小冊子『InDesign スタイル機能 Perfect Book』をいただいた(^^)。その他には、ゆず屋さんから『書体の研究』という本がセットで出品されたが、こちらは私の隣りに座ったお友達(なにしろ前夜祭から懇親会までずーっと一緒だったもんね^^)が当選。懇親会ではそのお友達とゆず屋さん(山王丸榊)さんとも同じテーブルに座って、じっくり見せてもらい、話に花が咲いた。
懇親会では、よく知っている人でも久しぶりに会うと顔と名前が一致しないことも多く、後で気づいてショックということもあり(^^; どうも、先方は一度で覚えてくださるのだけど……(^^;;;;;
ということで、前夜祭も含めて楽しくためになる2日間だった。








そうそう。やもさんと坂口さんのお話で、プレゼンテーションの最後のページでおふたりの丸いアイコンが仲良く楽しそうにジャンプしているのがとっても印象的だったわ(^^)
ほんわかと、いい感じのコンビでした。
コメント by みよこ — 2010 年 7 月 9 日 @ 4:24 PM