その381 『華の棺』
西村京太郎著『華の棺』を読んだ。
この作品は、この作品は、ミステリー作家山村美紗の恋人だった西村京太郎が、彼女とのことを書いた『女流作家』の完結編として書かれた小説だ。
登場する作家のモデルは、山村美紗と西村京太郎の他、松本清張と思われる大作家が『女流作家』『華の棺』を通して(この人だけ、『華の棺』で苗字が変わった)、『華の棺』ではそれに加えて高木彬光と思われる大作家がいる。
いずれも朧化処理がされているが、読んでいれば誰のことかは一目瞭然である。
初めに読んだのは『女流作家』だった。携帯で何か面白そうな小説はないかなと探していたのだが、「事実八割」というコピーに惹かれ、ダウンロードして読んでみたのだ。
この作品を読むまで、山村美紗と西村京太郎が恋人同士だったなんて知らなかった。第一、それぞれの作品さえ読んだことがない(^^; でも、山村美紗が亡くなったときのニュースはなぜか鮮明に覚えているので、興味深く読んだ。
それにしても、山村美紗ってもてたのねぇ(^^;
しかも、結構ややこしい状況だったと思うんだけど、山村美紗本人がその状況を嫌だと思っていないのねぇ。
さすがに人が亡くなるという事態ではショックを受けていたようだけど。
ただ、その事件もなんだかちょっと腑に落ちないのよねぇ(^^; 恋人だった西村京太郎の筆によるものなので、腑に落ちないところは他にもところどころあるわ(^^;
それはさておき、西村京太郎という人がいるということを知っていながら両巨頭が隙を見ては積極的に出て来るんだもん、西村京太郎も大変だったと思うわ(^^;
でもこれ、どういうもんなんだろうか。
「なんであいつなんだ?」とか、「あいつよりは俺の方がいいだろう」という意識なのだろうか。
それでも両巨頭のうちの一方については山村美紗も、もしかしたらある程度気があったのかもしれないというのは読み取れたわ。小説の中に出てきた言葉からも、これはもしかしたら西村氏に対しての男女としての別れの言葉だったんじゃないの? と思える表現もあるし。作中の西村氏は、その時はそうは思ってなかったようだけど(^^;
それから、山村美紗には夫もいたのだけれど、これまた不思議なのよねぇ。
彼女の死後は画家になって、ひたすら彼女の肖像画を描いている。
小説では離婚したことになっているけど、本当に離婚したの? それとも離婚はしていなかったの?
なんだか夫だった人と西村氏との両方で、彼女の死後も彼女は自分の女性だと主張し合っているようで(^^;
ところで、作中には書かれていないけど、山村美紗の死後、西村氏は彼女が執筆中だった小説を受け継いで完成させている。
『女流作家』『華の棺』を通して描かれる二人の関係を考えれば、それはごく自然のことに思われる。ネットで調べると、どうやら生前からの約束もあったようなのだが、たぶんそんな約束などなくてもそうしていただろうと思われる。








西村京太郎も出演したというドラマ、山村美紗物語、見たかったなぁ。
コメント by みよこ — 2008 年 5 月 20 日 @ 1:30 AM
山村美紗キャサリンシリーズの最初に刊行されたのが「花の棺」でしたね。このタイトルにあやかったのでしょうかね(^^;?
コメント by tc — 2008 年 5 月 21 日 @ 2:50 PM
tcさん、コメントとありがとうございます。
> 山村美紗キャサリンシリーズの最初に刊行されたのが「花の棺」でしたね。このタイトルにあやかったのでしょうかね(^^;?
たぶんそうでしょうね(^^)
亡くなるまでの話という意味での「棺」もあると思いますし、
華やかなことが好きで、自分自身も華やかな、山村美紗というイメージもあると思いますし、
何と言っても、『花の棺』については、『女流作家』を読むと、山村美紗にとっても、西村京太郎自身にとっても思い出深い作品なのかもしれないと思いました。
コメント by みよこ — 2008 年 5 月 21 日 @ 3:07 PM