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2007 年 3 月 19 日

その334 第32回ディジタル図書館ワークショップ(その4)

カテゴリー: ネットワーク — みよこ @ 12:00 AM

神崎氏の特別講演の後は、神崎氏を交えて国立国会図書館東京国立博物館国文学研究資料館の代表をパネリストに迎えて、「メタデータの相互運用は本当に可能か」というテーマでパネルディスカッションが行われた。

コーディネーターを務められた方が実に歯切れ良く、面白かった。最前列に座られた方と最後列に座られた方は身内の方らしく(でも明らかに目上の方)、この方々の発言が多かったのだが、前の人とか後ろの人とか呼んで名前で呼ばない。その他にも共同で研究されているというパネリストの方にも少し失礼と思われる発言もあるのだが、その歯切れのよい進行で、まったく嫌な感じはしない。
要所要所で、
「つまり、とにかく早く公開しろ、ということですね」とか、
「もっと宣伝しろ、ということですね」とか、
短い言葉で発言者の言わんとすることをまとめる。

話がどんどんメタデータの公開へ進んで行くと今度は
「なんだかイケイケドンドンの雰囲気になっておりますが、」
と「前の人」や「後ろの人」に話を振る。

おかげで終始笑いの絶えないディスカッションになった。

その中で神崎氏は控えめながら「そもそも相互運用する必要があるのだろうか」という、パネリストの方たちにとっては今までの努力がガラガラガッシャンになりそうなことをつぶやいておられた。特にAmazonのウェブサービスや、はてなdel.icio.usのようなソーシャルブックマークを何度も引き合いに出しながら何かを訴えていた様子だったのだが、どうもそのときの楽しい雰囲気に流されてか、そのときにはその言わんとされていることを理解することができなかった(Amazonを例にして「あるテーマの本をリスティングするのに、今はAmazonを使うしかないというのは危機的な状況だ」「とにかく勝手にIDを付けて公開した方が勝ちという空気がある」というのはよく理解できたが)。

が、帰宅後はてなのキーワードの機能を見てみると、これがまさに「セマンティック・ウェブ」の試みでもあるのよねぇ。つまり、「はてな」ではキーワードの意味を定義するメタデータが存在していると思われること。そのメタデータは、はてなダイアリー市民になると編集したり新たなキーワードを作成したりできる権利が与えられる。

神崎氏のお話はJAGATを含めてこれまで3回聞いている。つまりセマンティック・ウェブとRDFについてはそのつど聞いているわけなのだが、今の今までほとんど理解できていなかった。

そのような中、注文していた「セマンティック・ウェブのためのRDF/OWL入門」が18日に届いたのだが、このワークショップでのテーマの相互運用やメタデータの定義の問題など、今回の講演で話されていたテーマが最初の数頁でいきなり目に入ってきた。つまり、各図書館が連携しようとしている、そのためにうってつけの方法が、RDFなどで定義されている語彙を利用したメタデータの構築および公開なのだ(って、まだ読み始めなのでえらそうなことは言えない(^^;)。

講演での話は、内部でどのようにデータを管理していようとも、外部との連携用には共通項としてのRDFに変換する方法が有利ということであり、さらに私の理解では各機関でRDFなどを用いたメタデータを公開すれば、それらは多くの人たちによって利用され、その過程で元のデータの不備などが発見され、それがフィードバックされることにより、データベースはどんどん洗練されてれいく。

実際AmazonのWebサービスでも、当初、ユーザーが入力したカスタマーレビューにUTF-8で表現できない文字が含まれると、XSLTで表示する前にそこで読み込みが止まってしまい、XMLデータそのものが途中まで表示され、後は文字化けするという不具合があった。それらをWebサービスのユーザーは自分のところで発見するごとに1つずつ報告していった。その経過はその218の2004-12-15、2004-12-21のところを読んでいただけるとわかると思う。もちろんAmazonでも探したり、そのような文字が入力された場合の対処をしたのだろう。今ではそのような問題は解決されている。

あと、AIRwayについては、機関リポジトリという各大学独自のデータベースを他の大学でも相互に使えるようにするということで、認証が伴うからリンクリゾルバが必要ということなのかもしれない(でも、つきつめて考えていくとやっぱりメタデータの公開が一番と思われ…)。私などのような一般ピーポーにも利用できるサービスにはGeNiiという学術コンテンツ・ポータルが開設されている(それでもやはりメタデータを公開して欲しいことには変わりはないけど(^^;)。

それから、図書館からのメタデータの公開についてだが、私としてはぜひ国立国会図書館でメタデータを公開して欲しい。私のところでもささやかながら、詳細Book検索「比較検討」というページを作っているが、やはりAmazonのWebサービスをベースにしているため、そのときにAmazonで扱っていない本は他のWeb書店で在庫を持っていても表示すらできない(って、今のところ2個所しか表示してませんが(^^; 今後増やす予定です)。ここはやはり一企業ではなく、国立国会図書館のようなところでメタデータを公開していただけると、さらにいろいろなサービスが開発されることが容易に想像でき、Amazonで発見できなかった希少な本の発見にもつながり、そういう本が売れるという効果も期待できる。特に学術雑誌などユーザーが絞られていく一方の媒体が、興味を持つ一般人の目に触れる機会も増えるだろうことは容易に想像がつく。

そう思っていたところ、国会図書館側でも乗り気というBlog記事があったと思ったのだけど、今見たら見つからないわ(^^;

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