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2005 年 4 月 19 日

その240 『ダイヤモンドダスト』

カテゴリー: 小説・作家 — みよこ @ 12:00 AM

南木佳士著『ダイヤモンドダスト』を読んだ。南木佳士は、映画にもなった『阿弥陀堂だより』の原作者で、現在、佐久総合病院で医師をしながら執筆活動をしている作家だ。
この作品は芥川賞受賞作で、四国の菊池寛記念館で存在を知った。
その昔、草軽電鉄(物語ではカブト虫電車と呼んでいる)の運転手をしていた寡黙な老人の生き方を、その息子の視点で描写している。親子の情、幼馴染の友情、病室で結ばれた友情が、人の生死と絡めて描かれる。
特に、ファントムのプラモデルがきっかけで結ばれた友情。もう二度とすれ違えないことを知りながら、病室という「単線の同じ駅」ですれ違う2人の敬礼のシーンには胸が詰まった。
先に退院した老人は、死に直面している友人のために水車を作ることを思い立つ。それは親子三代の共同作業になった。
老人の行動、表情を淡々とした文章を連ねることで表現される、愛する人、大切な人の役に立つこと、喜んでもらうことがなによりの生きがいだった老人の生き方。
水車と老人とダイヤモンドダストで構成されるラストシーンは荘厳だった。

4月14日、義父が肺炎で亡くなった。家族だけで見送った。鉄道模型が好きな人だった。

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