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2003 年 4 月 1 日

その131 お仕事体験記11電算写植(その3)

カテゴリー: 仕事 — みよこ @ 12:00 AM

漫画のワークフローができたころ、法律関係のハードカバーの本の組版を1冊1人で担当した。テキストデータ先方支給で、外字が入力されているところは化けていた。また、縦書きにもかかわらずX1だのX2だのが入ってくる。今なら当然sedの登場というところだ。が、当時使っていた画面で編集するタイプのソフトでは、縦書きの中に下付文字があるというのがどうもうまくいかない。結局ルビ機能を使って対応することにしたのだが、そこに到達するまでに画面で四苦八苦した結果、1章分は手でやってしまった。また、2章からはsedを使ったが、それでも画面での微調整が必要だった。それでもこの仕事自体は結構早くこなすことはできたが、この件で、画面で作業することの不自由さを実感するようになった。決定的だったのが、当時まだ処理が追いつけないために外注していた添削問題と解答を組む仕事が、画面で作るタイプではどうしても不自由だったことだ。
罫巻きというのだが、解答を入れるところに四角を書いて、その中に解答番号を入れる場合、画面処理のソフトでは罫線をその場に書かなくてはならない。後で文字が追加になってずれた場合に、罫線もずらさなくてはならなかった。ファンクションなら、その四角が文字と一緒に動くように組むことができる。

sedを教えてくれた人が勤める販売店では、NICEというファンクションオンリーで組むタイプのソフトを販売していた。これは値段も結構張って、しかも「ノーファンクション」といわないとソフトが売れないような風潮から、苦戦していた。でも、画面で作るタイプと、ファンクションで作るタイプと両方あることは、仕事の幅を広げるのに有利だと思い、ぜひ買ってもらえるように担当役員と一緒に運動した。
運動の甲斐があって導入が成り、役員、私、もう1人の社員の子の3人が講習を受けることになった。講習を受けているうちに、私は夢中になって、どんどん先走った質問をしたが、それに従い役員の顔は真っ白になっていった。ファンクションというのはそれだけとっつきにくいのだ。
NICEは、書院というワープロでファンクションと文字を入力する。あらかじめ組体裁や部品のファンクションを頭に入れたファイルを用意しておけば、あとは単純な作業で同じ体裁のものが作れる。そういう雛型を作って作業をするのに便利なソフトだった。sedで変換していた部分も、ファイルの頭の方に命令を入れておけばよいので、また手間が1つ減った。外注の方が多かった添削の仕事も、徐々にこちらで処理できる分が増えるようになった。

そんなとき、NICEの開発元が不渡りを出した。ノーファンクションという世の中の流れには対抗できなかったらしい。
このときは全く立場がなかった。あのときの社長の私を見る顔を今でも覚えている。でも、私自身は全く心配はしていなかった。

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