その71 福臨門魚翅海鮮酒家
この回からしばらく香港シリーズでいってみたいと思う。まずその第1弾として香港の高級レストラン、福臨門魚翅海鮮酒家でのことについて書いてみたい。
このレストランには、ユーミンの香港ツアーの3日目の日曜日、夜に行った。
せっかく香港に来たのだから、本場の最高級のものを食べてみたいということで、ちょっとおしゃれをして繰り出した。
入り口に立ったとたん、「ご予約はされてますか?」の一言。もちろん予約を頼んであったので自信をもって「はい」と答えたが、いきなり手ごわさを感じた。そして案内されてみると…
その日は母の日ということで、家族連れでいっぱいになっていた。サービスをする店の人もどことなしに緊迫感が漂っている。でも、お客の方は、家族連れが多いということで、意外にラフなスタイルでいらっしゃってた。着席すると、カーネーションのサービス。気が利いている。
さて、注文ということで、メニューを見ると、漢字と英語のみ。マサノリは早速、「ジャパニーズメニュー プリーズ」と店の人に言った。それに対して即座に一言「ない」。ひぇ~。ここからマサノリの焦りが始まった。
まず、ガイドブックから写してきた文字とメニューの文字を比べ始めた。でも、お目当てのメニューは見つからない。焦っているからコースのメニューも目に入らない。それに対して、私の方はすべてマサノリにお任せなので気楽なもの。でも、さすがになかなか決まらないので、メニューを見ていたら、コースメニューが見つかった。私はツバメの巣のアーモンドシロップ煮が何としても食べたかったのだが、これが単品だと1人前HK$450。高い。でも、コースメニューにはすべてこれがついている。コースはとても高いが、単品だって、お勧めメニューは一品HK$480くらいする。満足するくらい頼むとすぐそれくらいの値段になってしまうので、せっかくだからということでマサノリにお願いした。1人前HK$1100。ガイドブックには比較的安くあげるように書いてあるので、この値段にはちょっと難色を示したが、せっかくだからと清水の舞台から飛び降りるような気持ちで頼んでみた。
で、料理が出てきた。
まず、フカヒレのスープ。
姿煮と言った方がいいかもしれない。繊維の1つ1つが離れるようにしっかり戻してあって、全く生臭くない。透明に輝いている。味も上品で、もう幸せ。
次にアワビの姿煮。
まず、料理を運ぶ人が2人分の料理を持ってテーブルの横に立つ。すぐサービスをする人が来て、それを2人のお皿に分けてくれる。1人に2個ずつサーブしてくれて、ナイフとフォークで食べるようにジェスチャーあり。
まずそのうちの1つにナイフを入れる。そうしたら、何とその1つはシイタケだった。これがまあよくアワビと似ていること!でも、これが美味しかった。触感もアワビみたいにしっかりしていた。
いよいよアワビにナイフを入れると、切り口が赤みがかっていて、さらに透明感がある。口に入れると歯ごたえがなんともいえなかった。
3番目は地鶏の揚げ物。
丸ごとの地鶏がぶつ切りにされて出てくる。これも、まず運ぶ人が持ってきて、サービスする人が分けてくれる。首の部分を残して、後の分を2つのお皿に分けてくれた。
手で食べていたら、すぐにレモンスライスとお茶が入ったフィンガーボールを出してくれた。
この料理、初めて食べたが、とても美味しい。それよりもしっかりした味わいがある。やみつきになりそうだ。このお店の名物料理らしい。
写真はこちら
http://www.fooklammoon-grp.com/j-menu.html
4番目は蟹の甲羅揚げ。
上海蟹と思われる形の蟹の甲羅に蟹肉をいっぱいのせて揚げてあった。このあたりでかなりおなかが膨れてきた。
8時の予約で、このあたりで九時くらいになったが、店内も急に空いてきて、丸テーブルが1つ、また1つ片付けられていく。それにつれて、サービスする人の愛想も良くなってくる。
この店は9時から行くのがいいかもしれない。
5番目は炒飯。
最初からよそられてきた。なぜか勢いこんで食べてしまうが、香港の炒飯は細長い米で、勢い込んで食べると喉を通るときにつっかえそうになる。
6番目は果物でスイカ。
ホテルの朝食で出てきたような三角形の形に切ったものが、お皿に並べて出てきた。これが十切れくらい。びっくりした。せいぜい2切れくらいだろうとおもったら…
最後にデザートのツバメの巣のアーモンドシロップ煮
あれ?ツバメの巣は?と思っていたら、ついに出てきた。
ぐつぐつ煮えた陶器の鍋のようなものにレンゲが入ったものがそれぞれの前に置かれた。そのまま食べるのかと思ってレンゲを手にしたら、サービスする人が来て、「あちち」と言って、炒飯やスープなどを入れる器によそってくれた。1人前で3~4杯くらいあった。1人前HK$450と書いてあったからムムっと思ったが、これなら1つ頼んで2人で分けてもよかったかもしれない。
この熱いデザートが、マサノリには強烈だったらしい。私はあらかじめそういうものだという知識は仕入れてあったので、驚かなかったが、そうでなかった場合にはかなりカルチャーショックを受ける。日本人だったら、絶対冷たく冷やして食べるだろう。そういえば、甜品(デザート)のお店では、杏仁豆腐なども、冷たいのと温かいのがあった。香港人には、基本的に冷たいものを食べる習慣はないようだ。アイスクリームやジュース、フルーツを除いて。
このツバメの巣が来たときに、マサノリが突然マンゴープリンを注文した。
コースを注文するときには難色を示していたのに、ビールは次々頼むし、そこへもってきて最後にマンゴープリンを追加するとは…。マサノリはどうしても各店のマンゴープリンを食べ比べたかったらしい。
マンゴープリンはHK$30。この店のメニューの中ではとても安い。ツバメの巣以外は、デザートは結構安いようだ。
清水の舞台を飛び降りるような気持ちで頼んだコース。もう少し落ち着いてメニューを見れば、もう少し安いコースもあったかもしれない。でも、結果的には大満足の内容だった。そうそう来ることはできないのだ。この店の自慢のメニューであるフカヒレ、アワビ、ツバメの巣と、錚々たる料理を食べられたということで、もう大満足の夜だった。







