その28 六条御息所
源氏物語その5
今回は、裏の主役といってもいい、六条御息所。
この人は、前の東宮の最愛の人だった。
順調にいけば、将来は中宮にもなるべき人だったのに、 死別してしまった。
東宮の死後、気品と教養の高さで随分と若い公達の目を引いた。
その数ある誘いのなかから、ついに源氏になびいたのだ。
が…
「私はそんな軽んじられるべき人間ではない。
人に後ろ指さされないように毅然としていなければ。
いくら相手が薄情にみえようとも、決して乱れるもんか。」
さまざまな感情がうずまいただろう。
そのさなかに、源氏の正妻側から葵祭で屈辱的な思いをさせられた。
きちんとしていたいと思いつつ、魂が逆の行動をする。
「ふん、あんたなんか、こっちから願い下げよ」
とは思えなかったところが哀れである。







