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2001 年 3 月 30 日

その13 紫の上

カテゴリー: 古典作品 — みよこ @ 12:00 AM

源氏物語その2。
今日は源氏に対するもう1人の主役、紫の上について書きたいと思う。
この人については、やはり一番注目されるキャラクターなので、本などでもいろいろ書かれているが、
私は、やっぱりかわいそうな人だったなぁと思う。 そして、男女のすれ違いについても興味深いことを教えてくれる。
子供だからわからないだろうと、源氏は紫のゆかりなどと手習いの紙に書いた。それを後の紫の上が「あぁ、そうだったのか」と気づかないと思ったのだろうか。
女性は愛する男性の一挙手一投足をそのつど覚えていて、あとでつなげる。だから、男性が「なぜ気づかれるのだ」と驚くようなことを見抜く。長年の間に「私は身代わり」という意識が根付いていったことは十分想像つく。でも、紫の上は六条院の女主人として内からも外からも一目置かれて、その自負によって、なんとか耐えることができたのだと思う。
それに対して源氏は、朱雀院からのたっての願いによりということはあるが、やはり「紫のゆかり」の女三宮を正室として迎える。
これは紫の上にとっては大変な衝撃だったろう。そのことは、それまで気にしないことにしていたであろう、正室でないという事実を決定的に突きつける。だから、当時の女性側からの離婚ともいえる「出家」を強く望んだのだと思う。
それに対して源氏の方は、事態がかなり深刻になっても気づかず、「あなたほど幸せな人はいない」などといって、紫の上の気持ちを逆なでする。結局、最後の最後になって、もしかしたら紫の上の死後、ようやく紫の上自身を愛していたことに気づく。
時すでに遅しである。
こういうパターンは、現在でも結構あるのではないだろうか。

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