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石と賢治のミュージアム
Posted by kome111 on 12 月 4, 2009
昭和4年の春、朴訥そうな人が私の店に来て病床の兄に会い度いというので二階に通したが、この人は鈴木東蔵という方で、石灰岩を粉砕して肥料をつくる東北砕石工場主であった。
兄はこの人と話しているうちに、全くこの人が好きになってしまったのであった。
しかも、この人の工場は、かねて賢治の考えていた土地の改良には是非必要で、農村に安く大事な肥料を供給することが出来るし、どうしても手伝ってやりたくて致し方なくなった。
そのため病床から広告文を書いて送ったり工場の拡張をすすめたりしていたが、だんだん病気も快方に向って来たので、その工場のために働く決心を固め、昭和6年の春からその東北砕石工場の技師として懸命に活動を始めたのである。・・・(宮沢清六著「兄のトランク」より)
宮沢賢治は、盛岡高等農林(現・岩手大学農学部)で、地質や土壌の研究に励み、稗貫農学校の教諭を務めた後、国民高等学校でも教壇に立ちながら、肥料設計2千枚を書くなど、不作続きの当時の農家を救おうと懸命になって研究に没頭していました。
冒頭(兄のトランク)にもある様に、心の底から民の飢えを救い、農業の発展と農家の繁栄を心の底から希っておりました。そんな矢先、目指す目標相通ずる友を得て、花巻より東山町(現・一関市東山町)に移り住み、東北砕石工場の技師として肥料の研究に明け暮れました。
その東北砕石工場跡地に「石と賢治のミュージアム」があります。
本館の展示場では、賢治がこよなく愛したとされるアメジストやハーキマーダイヤモンド、黒水晶のクラスター、蛍石などの鉱物や、巨大なアンモナイトの化石や珪化木が沢山並んでいます。鉱物ファンにとってはたまらない珍品揃いに、ため息が洩れるのではないでしょうか。
是非、足を運んでみては!
第4回「クリスタルの世界・水晶の世界」
期間:11月1日~12月28日迄
料金:300円(高校生以上) 200円(高校生以下)
太陽と風の家:石と賢治のミュージアム「太陽と風の家」
アクセスほか:岩手の口コミポータルサイト「チィキーズ」
◆石灰豆知識
石灰は主に土壌改良や消毒に用いられ、酸性土質をアルカリ性の土壌に変えるのに使われている。例えば、ほうれん草を栽培した際に、稀に赤褐色の葉に育つ場合があり、その土壌は酸性分の多い土質と言える。
石灰の中にも、消石灰、生石灰、炭酸石灰などに分かれ、精製の過程によって分けられる。一般的に、畑などの土壌改良に用いられているものが前者の消石灰である。炭酸石灰は主にグラウンドなどのライン引きに使われる。
現在注目されているのが、生石灰。アルカリ濃度が85%と高く、秋田県仙北市田沢湖にある玉川温泉“家庭用天然ラジウム温浴器【玉川の花湯】
”などに多く含まれ、効能あふれ治癒効果も高いと言われている。
また、当ブログでも、前回掲載した美瑛川の美しき青き河川には、この石灰分が多く含まれている。
石灰博士と言われていた宮沢賢治は、化学的根拠の下で、この石灰の研究に没頭し、貧乏の窮地から農民を救おうとした研究者であり、奉仕家であり、文学者でもあった。
- フォト短歌「賢治に贈る」
- 映写室
- 石灰実験コーナー
- 雨にも負けず手帳
- アメジストクラスター他
- 図書室
- ハーキマーダイヤモンドほか
- 宝石の原石など
- 一路、工場跡地へ
- 工場内入り口
- 工場内の様子
- 坑道内へ!
- 掘削機械?
- 坑道内(奥)
- 石碑と蝋人形
- 図書室内の展示物
- 賢治直筆の手紙
- 通称「賢治の薔薇」

























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