獣害対策研修会
19:30-21:30
参加
29名(講師2名、行政関係者4名、構成員23名)
率直なところ雨のため参加が少なかったのが、主催者としては残念でした。それでも、23名(構成世帯の2割強、23/108)の方が、参加いただき熱心に話を聞いて頂きました。それだけ被害が大きいというのが現実なのだと思います。
資料
・STOP 三重県の獣害対策 ~獣害につよい集落づくり~
・獣害につよい地域づくり 取り組み紹介集
・獣害の状況に関するアンケートのお願い+アンケート用紙
・獣害対策アンケート(KKP独自のアンケート)
●森田自治会長の挨拶
・自治会とKKPがタイアップして、地域として取り組んでいきたい。
●庄山代表の挨拶
・個人で守るには限界がある。地域ぐるみで対策することが必須。
●講師紹介
●田中課長 (取り組みに対する考え方)

・獣害対策の基本中の基本は
①えさ場があるから人里にくる→えさ場をなくす
②民家の近くまで隠れ場所がある→隠れ場所をなくす
である。
・人里が怖くなくなった(人馴れをした)
・特効薬はない。地域での地道な活動が大事である。
対策のステップ
・研修会
・アンケート調査
・被害地図作成
・集落点検(実態の把握)
・被害対策実施
・効果と課題整理(再度、アンケート)
・ルール、体制づくり
・県としては今年度末までに50の獣害に強い集落づくりを目指している。上ノ村地区もそのひとつとして期待しており、できるだけの支援をする。
●谷口主幹 (「獣害対策5箇条」にそったより具体的な話)

(以下、未整理状態です。)
・20年前、10年前から増え始めたという人が多い。つまり獣はその前から人里にやってきている。被害は、昨日今日に始まったわけではなく、獣も知恵をつけながら、被害が増えてきたというのが実情だ。
・私の話を聞いて、実践してもらっても一気に解決するわけではない。効果を少しでも実感してもらうこと、集落ぐるみで取り組めば効果が出るなということを実感してもらうことが大事である。
・皆さんにやっていただくアドバイス、支援をするのが私の仕事だ。
・気長に長いスパンで取り組んでもらいたい。結果を急ぐと「結果がでない」ということで効果が実感しにくくなり、結果的にやってもだめじゃないか、という雰囲気ができてしまう・・それが一番ダメなことだ。
・徐々に被害が減っているということを聞かせてもらいながらやっていく取り組みになる。
・獣害が増えたのは、狼がいなくなった、地球温暖化、山の餌が減ったなど原因はいろいろ言われるが、①集落に来たらおいしいものがあるということを覚えてしまった。②集落が獣にとって住みやすい場所になった。要は、人馴れしてしまった、ということで獣害を捉えてもらいたい。
・対策は、えさ場をなくす、隠れ場所をなくすというシンプルな事に尽きる。集落団体でやってもらいたい。最大のキーポイントは、集落ぐるみでやることである。
①えさ場をなくす
・集落の中で何が餌になっている認識されていないことが多い。餌と言うと農作物と考えてしまうが、獣にとっては農作物だけでなく草や出荷できない品質の悪い作物、稲刈り後に出てきた芽など「人間が怒らないエサ」が冬場を越す貴重なエサになっている。
・冬場の餌をなくすことが効果的である。耕す時期、草刈の時期を11月中頃以降にずらすなり、もう一手間かけるなりして、冬場にエサの無い圃場が実現できる。小さなことだが、効果は大きい。
②隠れ場所をなくす
・竹林とか耕作放棄地など獣の居心地の良い場所を再点検してもらいたい。そうすることで、どこが隠れ家になっているかがよくわかる。思っている以上に、身近な所に隠れ場所がある。
・そういう場所をきれいにする。動物は人に姿をさらすのを嫌うので効果がある。
・優先的にきれいにしていく所として、糞のたくさんあるところ(=動物が安心している場所)を提案したい。
③追い払う(猿対策)
・捕獲は完全な対策にならないと考えている。
・猿はメスを群れを中心に緩やかな上下関係を形成しているので、ボス猿を捕獲すると群れが分裂し、逆に繁殖を促すことになる。
・基本的に追い払いが効果的であると考えている。
・こういうと、「既にやっているが効果がない」と言われる方が多いが、ひとりで追い払いできるものではない。花火の音が聞こえたら加勢に行くようでなければ本当の追い払いにならない。
・自分の畑から追い出して安心していないか。集落から追い返すのでなければならない。
・花火も猿の近くで使わないと効果がない。遠くであげているだけでは、慣らしてしまうことにもなりかねない。怖い経験をさせることが重要だ。
・猿を怖がる人も多いが、猿にナメられることにある。人間以上に猿の方が人を怖がっている。
・餌を食べ終わってから追い払っていては効果が薄い。猿は怖い思いより餌にありついた事(良い思い)の方が記憶に残る習性があるので、良い思いをする前に追い返すことがポイントになる。
・地域を上げて熱心な取り組みができている地域では、山から出てくる段階で追い払えるようになっていくようで、やはりみんなが関心を持つことが大事だと感じている。
・猿が集落に来たとき、一番やってはならないことは、何でしょうか。「何もしない」ことで人馴れさせてしまうことが一番まずい。やっても無駄という考えが一番まずい。
・追い払いの効果は、データ的にも確認できているので、私達の提案を信頼してもらって取り組んでもらいたい。追い払いの参加率が高いところは確実に成果が上がっている。
・参加率をあげるのは、地域のやり方があるだろうが、まず合意形成が大事になる。みんなが参加することは無理だが、地域の人の理解がないと、一生懸命やっている人も嫌気がさしてやらなくなってしまう。参加しない人、参加できない人も、やっている人の活動を(頑張ってくれているなぁと)理解することが大事になってくる。
・体制づくりとして、中心になる所があると良いが、情報を共有する場所(掲示板など)、参加しない人も情報を共有できる仕掛けがあると良い。リアルタイムな情報が共有されることで参加率も徐々に上がっていく。
・猿が出たことをどう知らせるかは、花火の音、有線放送、一斉メールなど地域の状況にあったように工夫してもらいたい。
・追い払いグッズとしては、ロケット花火、パチンコ、モデルガン(電動エアガン、免許不要)などがよく使われている。
④できる限り囲う
・みなさん囲っていただいているし、苦心されているなって伺えるんですが、何で囲っても特徴があるので、その特徴を活かせば効果はある。
・トタン板は目隠し効果がある。前まできて諦めさせるには目隠し効果を出すために、なるべく隙間のないように囲っていただきたい。
・ワイヤー・メッシュも安価で効果がある。これも上部を手前に折り曲げる工夫をするだけでより効果が得られる。下に来た猪は見上げるとより高く見え、後ろに下がる。そうすると囲いとの距離が増えて飛び越せなくなる。
・電気柵は、下段の高さが猪だと15~20㎝、シカだと65㎝が目安になる。6割が潜り込み、2割が中抜け、残りが上からという調査結果もある。まず慎重に下から潜り込むので、その時に電柵に触れるよう設置しておく。
・猪は、鼻に当たるように設置しないと効果がでないので、基本は守ってほしい。
・ネットは、噛み切られないようにするために、網目を細かくすると良い。
・シカには金網フェンスが効果的で、最近は安価になって利用も増えている。伊賀市では距離を短くするために、山の中も通して最短距離で集落を囲った事例もある。経費は半分で済み効果も絶大であった。農家が協力して設置したが、喜んだのは非農家だった。地域が安全にあったということで喜ばれた。
・猿は防護柵はなかなか効果がでないなかで、「猿楽」という商品が使われている。これは柔軟性があり猿が登るとグニャッとなって入りにくいが、完全ではなく最終的には入られてしまう。追い払いの時間稼ぎの柵(策?)と理解してもらいたい。
⑤適切に捕獲する
・猪、鹿については捕まえる必要がある。猪は(2体で)年間、4頭から5頭増える。鹿も昨年生まれたのが今年子を産むくらいなので増殖率は高い。
・猿は追い返せば、頭数調整を自分でする。捕獲すると増殖率が増す結果になる。猿は追い払いが良い。
・鹿は現れる集落が限られる(他に移動しにくい)ので集落にやって来るものを捕まえるのが効果的だ。
・狩猟免許が必要になる。11月15日~2月15日の狩猟期間に限られる。有害鳥獣駆除制度を利用すれば、一年中捕れる。
・農林漁業者が狩猟期間に限って自分の田畑を守るために囲い罠(天井のない罠)を仕掛けることが特例として認められる。ただし、行政に事前報告はした方が良い。
まとめ
・みんなで守る。そのためにみんなで知ることが大切だ。被害にあった人は勉強しているが、そうでない人も勉強してもらいたい。
・自分のところばかりでなく、みんなで歩いてみて被害の状況を知ってもらいたい。
・囲う作業もみんなでやれば簡単にできる。
・いろんな面で支援ができるので、気軽に相談してもらいたい。
・上ノ村地区はきれいにしてもらっている方だが、それでも餌になるものが山際に多いなと感じた。動物が隠れやすい場所もあった。レンゲもいい餌になっていた。ちょっとした取り組みで、全然違ってくる。
・間伐材、竹材などを使って漁網で囲うのは、個人的に気に入っている。網目が大きいのでニ重にするなども工夫はいるが、1.4m×18mで130円と安価に入手できる。
・警告灯は、獣が警戒するので効果があるが、すぐに慣れてしまうので、大切な時期に重点的に使うのがコツ。
補足
・市から、電気柵は正しい使い方をしていれば、安全なものだが、立て看板をする等の安全対策を徹底してもらいたい、との要望があった。
・電柱から電気を引くのは危険である。
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さらに要約したものをA4二枚にまとめました。
100618獣害対策研修会(概要)
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