暗闇の世界「Dialog In The Dark」に行って来た。

月曜日, 11 月 16th, 2009

 



先日、これまで見たこともない世界に出会った。


それは、文字通り暗闇の世界。

在タイ時からずっと行ってみたかった「DIALOG IN THE DARK(ダイアログ・イン・ザ・ダーク)」

”人の目の慣れることのない”レベルの真の暗闇の中で、日々の暮らしを体感することができるエンターテインメント。

1989年ドイツで始り、10年前に日本へ上陸。

以後国内の様々な会場で、幾度となく開催され、そして今回、初の長期開催。

神宮前の会場で、今のところ2011年3月までの予定だそう。




集まった8人のゲストが、視覚障害者であるナビゲーターの案内に従い、暗闇を探検。

中に入ると、自分が目を明けているのか分からなくなってしまいそうな、本当の暗闇が一面に広がる。

秋の公園を散歩したり、畳の和風家屋におじゃましたり、カフェに行ったり…。

もちろん全部暗闇の中で。

非常に印象に残ったのは、暗闇に慣れていくにつれ「見えないものが見えてくる」ということ。

いや、正確には「聞こえる」と言った方が正しいのだが。

というのも、見えないので当然、怖い。

慣れないうちは、一歩を踏み出すのが、めちゃくちゃ怖い!

それでも周りを知るために、人間というのは視覚の代わりに、自然と聴覚、嗅覚、触覚を使うようになっている。

中でも「音」が教えてくれることは、多い。

いつもは気づかない音を改めて感じることにより「私たちの暮らしには、なんて音が溢れているんだろう!」と感激。

「シャリシャリ」落ち葉を踏む音、「カサカサ」木の葉のこすれる音、「シュワシュワ」サイダーの泡立つ音、

「トントン」テーブルをたたく音…。

加えて、手のひらや白杖(視覚障害者の方が持つステッキ)で触る物の触感も、非常に大切。

そういうほんのささやかな音や感触をヒントに、視覚障害者の方たちは暮らしを営んでいるn。

点字や点字ブロックの上に何気なく置かれた障害物が、彼らをどんなに不安な気持ちにさせるか、実感。




”ゲストに季節感を感じてもらえるように”と工夫しているという演出は、現在は「秋」真っ最中。

素敵な日本の秋を、五感をフルに使って感じることができます。

値段設定は結構高め。

それでも、2回ばかし飲み会を我慢してでも、行ってみる価値はあるのではないかと。

自分の中で鈍っていた感覚が、なんかこう、スパーン!と、研ぎすまされた気がした。

こみゅニズム!

水曜日, 9 月 30th, 2009

この国に来て、社会主義について何度考えさせられたことか。

1993年より完全な民主制へと移行したものの、社会主義時代の面影は今でも各所に残るスロバキア。

何千人もの人間が同じエリアに暮らす巨大なフラット(集合住宅)は、その代的存在。



ドミノのように整列した箱のような建築物には、同じ規格の同じスペースに、多数の世帯が暮らしを営む。

そんな人工的なすみかって、何だか気持ち悪くない?

と、そう思っていたんです。住まわされてるみたいで、不自由そうだし。

おまけに誰が近所に住んでいるのか、把握できないのもなんだか怖い。

でもここに来てみて分かったのは、

そんな風に決められたスペースを自分たちなりに工夫して楽しんで暮らしている人がいっぱいいるということ。

花を飾ったり、レースを施したり、壁を塗ってみたり、その様子はとってもつつましやか。

外からは同じように見えるフラットの中は、実は個性豊かで華やかだったりする。

そんなインテリアに一役買っているのがIKEA。どのお宅にお邪魔しても、IKEAの家具。IKEAここでも大流行です。

さらに公園や子供の遊び場は各所に。

わざわざスーパーへ行かなくても良いように、パン屋、簡易マーケット、本屋、ビアホールなどの店舗も完備。

平日の昼は、子供や老人がゆっくり行き来し、夕暮れになると学生やお父さんが帰宅。

そして夜は、信じられないほど静かで、なんと言っても星がきれい。

ここでの生活には「安定」という言葉が似合う反面、みんな同質で同レベル。

それでも窮屈さを感じさせないのは、広い敷地と豊かな自然があるからなのかも。

 

平和な暮らしって何だろう。幸せな生き方って?

人と違うことだけを追い求めて来たような気がする私は、一体何を求めていたんだろう。

日だまりのこもる団地の真ん中で考えてしまうのであった。


Silomの夜とJohnnie Walker。

日曜日, 5 月 10th, 2009



ある晩気づけば、シーロムソイ4にいた。

ここはバー「Telephone」。

各テーブルに電話機と番号札が置いてあり、気に入った子を見つけたら電話をかけることができる、

ちょっとエンターテインメントなゲイバーである。

友達と久々に再会し、タイ料理屋で一杯飲んた後、ここに移動してきたんだった。

 

「刹那的」というコトバを最もイメージさせる街の一つがシーロムだ。


日中のオフィス街が、夜はたちまち歓楽街に変貌するここの夜は、バンコクの街柄をよく表している。

連なる屋台には、文字通りチープなブランドもののコピーがずらりと並び、

ギラギラと眩しい裸電球の下を、つらつらと歩く観光客の群れ。

「おにぃさーーん、いらっしゃいまーせぇー」と、独自の日本語で呼び込みするゴーゴーバー娘たち。

中には、人のセックスを見せるショーなんてのも存在し、過激すぎてビビってしまうが、

そんな男も女も関係なく何でもありなのがこの街なのだから、しょうがない。

人間の欲がどよどよとうごめく。

明日よりも今日を、今日よりも今この瞬間を。

後先なんて考えず、飲み、食い、遊び、買い、欲望を果たしていく。

でも、ふとした瞬間にどこかもの悲しさを、まるで悪寒のようにゾクリと感じてしまうのは、

その夜が、その瞬間が、永遠に続くものではないと、ここにいる全員が心の隅で知っているからだろうか。

 

そんな寂しく燃えるシーロムの夜を、今日もJohnnieは歩く。


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