姿勢制御/どのように世界と関わるか

3 月 31st, 2009 by baucafe

 視覚には世界を対象化する傾向が、そして触運動覚には身体と世界とを結ぶ傾向がある。これら2つの知覚をどのようなバランスで用いるかは、どのように世界と関わるか(あるいは「身体を世界内にどのように置くか」と言い換えてもよい)を決める。
 視覚を優位に用いると多くの場合、ウベール・ゴタール(フレンチ・ロルファー)の用語で言う「スカイ/リーチ・タイプ」の傾向を、そして触運動覚を優位に用いると「アース/プッシュ・タイプ」の傾向を示す。

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解剖学の勉強不足

3 月 30th, 2009 by baucafe

 神経管に対する最も安全な施術は、それが通過する関節群のムーブメントを用いた間接的なストレッチ技法であろう。しかし経験の少ない施術者は、「意図せずに」加圧法を用いた直接的な施術を行なってしまうことがある(もちろん目的や状況によっては、「意図的に」行なえば安全である)。多分、解剖学の勉強不足でその管を「靭帯」か「腱」であると勘違いしているのかもしれない。
 たとえば、S I (*注)の第4セッション(側臥位で、主に大腿内側に対して働きかける)で、大腿三角の領域で腰筋や恥骨筋に対して働きかけようとするとき、大腿動(静)脈や大腿神経に遭遇することが多々がある。前者は拍動で血管と分かる(静脈の拍動を捉えるのは困難ではある)が、後者は硬質でロープ(あるいは「コード」と言ってもよい)状をしており、「靭帯」や「腱」によく似た感触がある。それを「靭帯」か「腱」であると思い込んだまま施術を行なうと、どのようなことが起こり得るか?
 身体のどの部位であっても、少しでも深部を施術しようと思うのなら、施術者は「実践的な(つまり触察的な)」解剖学を学ばなければならないはずである。

(*注) Structural Integration 「構造的身体統合法」の略称。アイダ・ロルフが創始したボディワーク・メソッドの総称。日本では、ロルフィング、シン・インテグレーション、ヘラーワーク、GSI などが知られている。

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ボディワークの進化

3 月 29th, 2009 by baucafe

 アレクサンダー、ロルフ、フェルデンクライス以降も、ボディワークは生物であるかのように進化し続けている。
 身体の新たな理解が常にワークの手法を改変し、身体および人間に関する思想がその質を高め、ついにはボディワークの体系自体を大きく変容させるに至る。

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「大胸筋群」

3 月 28th, 2009 by baucafe

 胸郭・肩甲帯領域における機能強化を目指し、先ず呼吸運動を用いた胸郭のムーブメントによって鎖骨下筋、小胸筋などの、鎖骨胸筋筋膜に関わる筋群の施術を行なう。
 続けて、手腕のムーブメントを用いて「大胸筋群」の分化を行なうことで、この領域前面の施術が半ば終わる。
 この領域における機能強化を目指すのであれば、大胸筋を1つの筋ではなく「筋群」として扱うほうが有効である。

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来期、OPENPATH カルチャースクール講座情報!

3 月 27th, 2009 by baucafe

【家庭でできるボディワーク/よくわかる筋膜リリース法】

[内容] (1)普段の生活で感じる体の不調を解消する「筋膜リリース法」を習得します。アプローチするのは、全身をおおっている“筋膜”です。
(2)揉む・押すなどの従来の方法とは違い、手や肘・こぶしを使った簡単で効果の高い方法です。
(3)セルフ・ケアやご家族へのケアを考えている初心者向けの講座ですので、どなたでも気軽に参加していただけます。

[講師] OPENPATH ボディワーク指導者 & 整体師 高橋庸 / OPENPATH ボディワーク指導者 & 認定パフォーマンス・カウンセラー 高橋昌子

◆JEUGIA カルチャーセンター多摩センター三越
会場 多摩センター三越6階
曜日 第1、3日曜日
時間 12:00~14:00(2時間)
お問い合わせ・お申し込み tel : 0120(128)450


【 ボディワーク入門/筋膜リリース法 】

[内容] (1)拳、肘、手指などのツールを使って、安全・効果的に硬くなった身体をほぐす技法を習得していきます。揉む、押すなどの従来的な方法とは全く異なるアプローチです。
(2)SI (ロルフィング、シン・インテグレーション)のコンセプト、解剖学、ボディワークの科学的な背景などをわかりやすく解説します。
(3)私たちの全身を覆う筋膜組織に注目します。
(4)ボディワーク、SI(ロルフィング、シン・インテグレーション)に興味のある初心者の方、セラピスト、手技療法家、理学療法士、作業療法士の方を対象としています。

[講師] OPENPATH ボディワーク指導者、公認ロルファー & ロルフ・ムーブメント・プラクティショナー 斎藤瑞穂 / OPENPATH ボディワーク指導者 & シン・インテグレーション・プラクティショナー 小川隆之

◆読売・日本テレビ文化センター新宿
会場 新宿歌舞伎町ハイジア16階
曜日 第2、3日曜日
時間 10:30~12:30(2時間)
お問い合わせ・お申し込み tel : 03(5285)8880


【 ボディワーク入門/ロルフ・メソッドに学ぶ 】

[内容] ロルフィングやボディワークに興味がある方向けの講座です。この講座では、ロルフ・メソッドを中心に、ボディワークに必要な知識・技法(解剖学、神経科学、認知科学、筋膜リリース、ムーブメント・ワークなど)を紹介していきます。

[講師] OPENPATH ボディワーク指導者、公認ロルファー & ロルフ・ムーブメント・プラクティショナー 斎藤瑞穂 / OPENPATH ボディワーク指導者 & シン・インテグレーション・プラクティショナー 小川隆之

◆読売文化センター横浜
会場 横浜そごう9階
曜日 第2、4月曜日
時間 19:30~21:00(1時間30分)
お問い合わせ・お申し込み tel : 045(465)2010


皆さまのご参加をお待ちしております!!

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触察手技/ポケットへ手を入れる

3 月 26th, 2009 by baucafe

 高い触察力を持つ施術者であれば、触察手技を用いるに際して身体組織に対する影響を最小限に止めることができるだろう。そうであればこそ、リリース手技において最大限の影響を及ぼし得るのだ。
 優れた手技は、抵抗に出会うことなく軽々と身体深部へと到達する。あたかもポケットへ手を入れるかのように。

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来期、ゲストで多摩クラスへ!

3 月 25th, 2009 by baucafe

 カルチャースクールの来期後半、6月7日に、多摩クラス(「家庭でできるボディワーク/よくわかる筋膜リリース法」 講師:高橋庸/アシスタント:高橋昌子)へ「ゲスト出演」することが決まりました。昌子さんがお休みの日に、庸さんのアシスタントという形で参上いたします。多摩クラスは久しぶりで、今から楽しみにしています。
 多摩クラスには多くの思い出があり、また思い入れもあります。『ボディワーク入門』は、多摩クラスでの講義・実技練習をもとに作った本ですし、多摩クラスの講座内容がその後の OPENPATH の講座、上級クラス、ワークショップなどの基礎になっています。
 現在の多摩クラスは、高橋庸さんに講師を、高橋昌子さん(多摩クラスの第1期からの受講生さんだった方です)にアシスタントをお願いしていますが、OPENPATH 関連のカルチャー講座の中で「ボディワークの最も基本的な部分をお伝えする」という重要な役割を担っています。
 「ボディワークを知りたい」「筋膜リリース法を体験してみたい」「覚えて家庭で使いたい」という方々は、ぜひ多摩クラスへご参加ください。

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横浜クラス/SERRATUS ACTIVATION

3 月 24th, 2009 by baucafe

 昨日は横浜クラス「実践ボディワーク講座/ロルフ・メソッドに学ぶ」(講師:斎藤瑞穂小川隆之)がありました。テーマは「SERRATUS ACTIVATION (前鋸筋の活性化)」でした。
 講義では、トム・マイヤースの「アナトミー・トレインズ」を参考に、前鋸筋を含んだ「スパイラル(螺旋)・ライン」について説明しました。
 実技練習では、「アームサークル」( 『ボディワーク入門』 p.175-176 )をアナリシス(分析)の手段として用い、筋膜リリースを行なった上で、3パターンの SERRATUS ACTIVATION に移りました。受講生の皆さんに対して念のため、1、2は前鋸筋の活動時、3は伸長時を利用した方法です。かなり微細なムーブメントを用いますが、効力の高い方法ですので、ぜひ臨床で応用してください。

 横浜クラスは、来期からのタイトルが「ボディワーク入門講座/ロルフ・メソッドに学ぶ」となります。今後ともよろしくお願いいたします。

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新宿クラス & 触察マラソン 第4回

3 月 23rd, 2009 by baucafe

 昨日の午前中は新宿クラス「ボディワーク入門講座/筋膜リリース法」(講師:斎藤瑞穂小川隆之)がありました。
 昨日は今期の最終日で、テーマは「腹部へのアプローチ」でした。今期は身体背側の施術を中心に行なってきたので、最終日の昨日は身体前側に対するアプローチとなりました。骨盤の前・後傾を、腰筋と腹直筋とに関係づけて説明した後、実技練習に入りました。
 実技練習では、横隔膜と腹直筋に対するセルフ・リリース、横隔膜、腹直筋、腰筋に対するペア・リリースを行ないました。今回の施術では、手の当て方、手指の方向、力の加減が難しかったかもしれません。また、受ける側が行なうムーブメントも簡単ではなかったと思います。それでも受講生の皆さんは、かなり上手く行なっていました。

 新宿クラス終了後は、午後2時半から渋谷で「触察マラソン 第4回」(講師:小川隆之
斎藤瑞穂)がありました。今回は、(1)腰椎と仙骨の前面の触察、(2)上前腸骨棘、下前腸骨棘、上後腸骨棘、下後腸骨棘の触察、(3)尾骨前面の触察、(4)中足骨と足根骨の触察を行ないました。
 (1)では、まず腰椎から仙骨へと手指で辿っていきました。腰仙移行部の急激な角度が印象的だったのではないでしょうか。次に、その上を腹大動脈、外腸骨動脈、大腿動脈と名前を変えて下っていく動脈管を辿りました。動脈を探し当てる際、最初に発見した拍動の波が、動脈管に近づくにしたがって大きくなり、最後に手指が届くと、実際の「衝撃」となって指先を跳ね返すのを感じられたと思います。あとはその「衝撃」を優しく辿るだけでしたね。
 次には、仙骨前面で神経孔を触察し、外腸骨動脈を避けながら梨状筋を捉えました。梨状筋の付着部は臀部側ではなく仙骨前面にあるので、この部分で施術を行なうのが効果的です。今回は施術までは行ないませんでしたが、大腿部の外旋によって梨状筋が活動するのを感じ取れたと思います。
 腹部の施術を行なうには(他の部位についても同様ですが)、大切な血管や神経管の走行を熟知している必要があります。もちろん知識だけではなく、実際に触察できなければなりません(*注)。
 (2)は問題なかったと思います。(3)は面白い体験だったのではないでしょうか。尾骨の前面にはかなり広い「ポケット」があって、手指が吸い込まれるように入っていきます。
 (4)では、第5中足骨から始めて、第4~1中足骨、立方骨、外側・中間・内側楔状骨、舟状骨、距骨と、分解するように触察していきました。距骨上の靭帯を触察した感覚を覚えておいてください。骨とはまた違った感覚でしたね。
 さて次回の「触察マラソン」は、臀部深層6筋、ハムストリングスなどの触察を行なう予定です(カルチャースクール受講生用掲示板、mixi OPENPATH コミュニティなどで募集いたします)。

(*注)腹部、大腿部の血管や神経管の走行を熟知していれば、たとえば大腰筋の全長に対して、腹部、鼠頸部、大腿部において、背臥位のまま安全に働きかけることができます。

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行き場を失った「人間」

3 月 22nd, 2009 by baucafe

 フッサールによると(『ヨーロッパ諸学の危機と超越論的現象学』より)、ガリレイは自然をそれ自体で完結した因果性を持ったものとして扱いました。
 ガリレイは自然現象から「人間的なもの」を全て捨象し、純粋な「物体的事実」のみを具体的実在として受け取ろうとしたのです。
 その後、この考え方が普及することで科学は発達しましたが、「主体」としての人間は行き場を失うことになりました。

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