京阪神大都市圏って?
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京阪神(けいはんしん)は、'''京'''都市・大'''阪'''市・'''神'''戸市の3市の総称、あるいは、これら3市を中心とした近畿地方の主要部を指す地域名称である。
概要
一般的に京阪神と言えば、京阪神大都市圏を指すことが多い。しかし、場合によっては下記のような例も見られる。総称としての「京阪神」
単純に三都市の頭文字を取ったもので、「京阪神三大学(京都大学・大阪大学・神戸大学)」など三都市に限った事象や施設を一つのグループとして表現する際に使用する。地域名称としての「京阪神」
- 京都市、大阪市、神戸市、および、これら3市の衛星都市を合わせた都市圏を指す。近畿地方あるいは西日本の中心部。
- 上記3市を中心として、関西地方2府4県(三重県を除く近畿地方)の全府県庁所在地が集中している経済地域。各指標により範囲は異なるが、経済・文化的に相互依存関係が強い。関西地方の主要部。
京阪神大都市圏(GDP世界3位、人口世界6,7位)
総務省では、大阪市・京都市・神戸市の3市を中心市とした1.5%都市圏(絶対都市圏)を京阪神大都市圏としている(2000年国勢調査)。範囲は大阪府全域、兵庫県南部、京都府南部、奈良県北部、滋賀県南部、三重県伊賀地方、和歌山県北部に及び、人口は約1864万人。日本では、関東大都市圏に次ぐ規模を誇っており、三大都市圏あるいは七大都市圏の一つとされる一方、世界6~7位の大都市圏である。(→世界の都市圏人口の順位)。GDPは円安などを考慮すればロサンゼルスを抜き世界第3位。この地域の業務・物販面などの第三次産業では、大阪市の都心が抜きん出ているため、同市の都心を中心とした都市圏を京阪神大都市圏と見なすこともある(→大阪を参照)。一方、大阪市・京都市・神戸市の3市は、各々昼間人口が1を超えているため、各々が中心市となって都市圏を形成しているとも考えられる。その立場に立った都市雇用圏(10%都市圏)では、大阪都市圏、京都都市圏、神戸都市圏と、別々に都市圏(相対都市圏)を設定している。
また、近代都市はその成長過程で工業を富の基盤とし、労働者を引き寄せて人口集中を実現する例が多い。日本でも高度経済成長期まで、大都市の都市部では第二次産業人口が最も多かった。この観点から、世界的には工業地帯に形成された人口密集地帯を1つの「都市」とする例が見られる。この伝統的な見方に沿う場合、大阪市・神戸市を中心とした阪神工業地帯を1つの都市(都市圏)とし、近代重化学工業を基盤としない京都市を中心とした都市圏は別に扱う。このように「阪神都市圏」と「京都都市圏」に分ける例は、国際連合のUrban AgglomerationやPwC社の都市圏別GDPなどに見られる。
歴史
[近畿地方#歴史]古代には、奈良盆地に天皇(大君)がその在所を置くことが多く(→日本の首都)、その場合には外港にあたる現在の堺市に向かう大津道・丹比道などで両者は結ばれていた。他方、外交が重視される時期や、奈良盆地の既存勢力と距離を置きたい場合には、日本海-若狭湾-琵琶湖-淀川-大阪湾-瀬戸内海の内陸水系物流ルート沿いの琵琶湖南岸以南に都が置かれた。藤原京・平城京・平安京などの大規模な首都整備、豪族・貴族の在地から首都への集住強制、納税や官人の往来のための官道整備(→日本の古代道路)などにより、畿内は日本の富が集中する経済地域となっていった。その後、公家・武家・寺家に権力が分散し、税の畿内集中が弱まることもあったが、室町幕府や南朝が置かれたり、貿易により兵庫や堺が伸張して富を集めた。安土桃山時代に入ると織田信長や豊臣秀吉が当地に拠点を築いて経済改革を行い、また、大規模な城普請と城下町形成を行うことで人口の集住と経済発展が見られた。江戸時代には、上述の内陸水系物流ルート上の京・大坂(上方)に、西廻り航路(北前船)や東廻り航路(菱垣廻船・樽廻船)が繋がり、近江商人が日本各地に分散して上方を日本の物資の集散地および金融の中心地へと変えた。大坂には各藩の蔵屋敷が集まり、世界初の商品先物取引所が置かれ、遠隔地取引での為替手形も用いられるようになり、大坂は「天下の台所」として日本経済の中心地となった。京は富裕層向けを初めとした高付加価値商品生産地、すなわち工業都市として発展し、製品・職人が日本各地へと流れ、付随して京文化の影響を各地に与えた。幕末以降の開国により神戸が国際貿易で発展し、大阪・京都も都市化していくが、江戸期以来、参勤交代で富裕層の集住に成功して大消費地となった江戸が、東京となって中央集権体制を確立し、税と外貿で富を更に集めるようになり、次第に上方は日本第二の経済地域となっていった。ただし、関東大震災後には関東からの移住者が多数あり、経済・文化の興隆を見た。戦後は阪神工業地帯を中心に第二次産業を中心とした人口集中がおき、その後、第三次産業の伸張で東京と日本を二分する西日本の中心地となった。バブル景気期に、当地の企業の本社機能が東京に数多く移転したため、相対的な経済力の低下が見られたが、東京とは異なる特徴的な文化・情報の発信地として、また、長い歴史に裏打ちされた観光地として、全国への影響力を持ち続けている。なお、新興工業国が次々現れる中、対抗する高付加価値製品開発には研究機関の集積が不可欠であるが、当地には旧帝国大学2校を初めとする大学や、関西文化学術研究都市や神戸医療産業都市構想を初めとした産学官連携研究施設の集積があり、首都圏と並んで世界をリードする研究開発が行われている。
地域
地理
大きな都市圏を形成している京阪神ではあるが、かなり起伏の富んだ地形が広がっている。主に大阪平野を中心に、播磨平野・京都盆地・奈良盆地・近江盆地に広がっている。この点で、起伏の少ない関東平野を中心として放射状に広がっている東京圏と比べると、生駒山地や六甲山地などの山地を挟んで都市が広がっている京阪神と大きく異なっている。- 地形
- *平野・盆地…大阪平野、播磨平野、京都盆地、奈良盆地、亀岡盆地、近江盆地、山科盆地、上野盆地
- *山地・山…生駒山地、六甲山地、紀伊山地、比叡山、生駒山、大江山、金剛山
- *川…淀川、大和川、加古川、揖保川、紀の川
- *湖…琵琶湖
- 気候
- 気象予報などの地方区分では、近畿中部に分類される。主に平野部では瀬戸内海式気候、三重県伊賀地方・京都府南部・滋賀県南部・奈良県北部などの内陸部は内陸性気候に属する。 また阪神地域では六甲山から六甲颪、滋賀県湖西地域では比良山から比良颪が吹き荒れる。
- また都市地域に広く覆われていることからヒートアイランド現象がみられ、冬の冷え込みの弱さや夏の猛暑がもたらされ、その現象によって気候修飾を受ける。
経済
[阪神工業地帯]郊外化
京阪神では、アメリカ合衆国の例に倣ったインターアーバン(都市間電車)路線の建設が盛んとなった。阪神電気鉄道本線(1905年開業)を嚆矢とし、続く箕面有馬電気軌道(後の阪急宝塚本線、1910年開業)、阪神急行電鉄神戸本線(1920年開業)ほかの各線の開通は、神戸・北摂の未開拓な後背地であった近郊農村地帯への着目のきっかけとなり、快適な住環境創造を目的とする郊外住宅地の開発が、鉄道沿線である風光明媚な六甲山南斜面、所謂阪神間において進められた(阪神間モダニズム)。また第二次世界大戦前後から阪神地域以外でも、阪急電鉄京都本線や京阪電鉄京阪本線を中心とした京阪地域や、近鉄奈良線を中心とした阪奈地域、南海本線や南海高野線を中心とした泉州、南河内地域でも積極的に行われていくようになった。とりわけ京阪神では私鉄が多くの路線を敷設して、鉄道会社が中心となって、沿線開発が進んでいった。
昭和末期から平成期に入る頃になると、通勤圏が遠方ギリギリにまで拡大する傾向が目立っている。例えば、兵庫県の篠山や奈良県を越えた三重県の名張まで、滋賀県でも近江八幡や高島辺りまで、和歌山県の橋本までも拡大し、兵庫府民・奈良府民・滋賀府民・三重府民・和歌山府民という俗語も登場した。その後は、都心回帰の傾向から通勤圏の拡大は弱まっている。
交通
現在の京阪神は五畿七道では畿内に相当し、日本の中では他の地域に先駆けて古くから交通が発達していた。こうした交通網の発達は、明治以降鉄道建設や道路整備により、京阪神を一体の地域としての性格を強めることに大きな影響を与えた。ただし、起伏のある地形や京都・大阪・神戸それぞれが都市としての核であることから、首都圏のように東京を中心として環状に交通網が延びているわけではないが、それぞれの核都市を中心に同心円状に拡がっている。鉄道
京阪神三都市間には複数の鉄道会社が路線を敷設しており、サービスや沿線開発においてJRと私鉄、また私鉄同士による熾烈な競合区間となっている。主な鉄道
- その他の主な私鉄・公営鉄道路線
- 大阪市営地下鉄(御堂筋線、中央線など)
- 京都市営地下鉄(烏丸線、東西線)
- 神戸市営地下鉄(西神・山手線、海岸線など)
- 阪急電鉄(京都線、神戸線など)
- 阪神電気鉄道(本線、西大阪線)
- 京阪電気鉄道(京阪本線、京津線など)
- 近畿日本鉄道(奈良線、大阪線など)
- 南海電気鉄道(南海本線、高野線など)
京阪神周辺の競合区間
京都~大阪間
過去には近鉄に京都駅~近鉄難波駅を乗り換えなしで結ぶ特急があったが、1992年に廃止された(→近鉄特急を参照)。
大阪~神戸間
大阪~宝塚間
大阪~奈良間
大阪~高田・橿原間
大阪~関西空港・和歌山間
京都~大津間
京都~奈良間
神戸~姫路間
競合意識が薄れた区間
大阪~堺間
大阪~河内長野・泉北ニュータウン間
京都~宇治間
道路
- 高速道路
- 国道
- 京都~大阪間
- 主要道路として、名神高速道路と国道1号線、北部では国道171号線がある。慢性化した国道1号線の混雑緩和のため、第二京阪道路が現在建設中である。
- 大阪~神戸間
- 主要道路として、阪神高速3号神戸線、5号湾岸線、国道2号線、国道43号線がある。また、北側の迂回路として、中国自動車道や阪神高速7号北神戸線もある。
- 京都~神戸間
- 主要道路として、名神高速道路(西宮IC以西は阪神高速3号神戸線)と国道171号線(西宮~神戸は国道2号と重複)がある。
- 大阪~奈良間
- 主要道路として、西名阪自動車道と阪奈道路、第二阪奈有料道路がある。北和では国道163号線が、西和では国道25号が、中南和では南阪奈道路がある。
- 京都~奈良間
- 主要道路として、国道24号がある。
- 大阪~和歌山間
- 主要道路として、阪和自動車道、阪神高速道路4号湾岸線、国道26号線(第二阪和国道)などがある。このほか、国道480号線(父鬼街道)や大阪府道・和歌山県道62号泉佐野打田線(粉河街道)、国道310号線・371号線(高野街道)など、大阪~和歌山を結ぶ自動車道は多岐に渡る。
港
主に四つある港湾をまとめたスーパー中枢港湾として阪神港という名称がある。
空港
脚注
関連項目
外部リンク
- 京阪神大都市圏 市町村別 昼間・夜間人口密度(2005年国勢調査)
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