信号
四半世紀生きてきてるもんだから、そこそこ学んだり、考えたりしてるもんです。そんなんだから、いろいろ立ち止まれなくなるときがあるもんです。
毎日同じ電車に乗ることにしていて、それを逃すと、天地がひっくり返らないまでも、しっぺを食らうくらいには、大変なことに感じて、その5分を必死になっている。その必死のエネルギーは、大したことない気もするけれども、塵がつもると、山になって、地球になってしまうから、これはどうにかしないといけないと思うのだけれども、今日はとりあえずまだ走ってしまう。
自分のことならまだしも、他の人が取り返しのつかないことをしてしまうのを、一部始終見てしまうのは、息ができなくなりそう。その人にはどってことないのかもしれない。そのひとが今落として、マンホールの穴にすっぽりと吸い込まれてしまったものは、やっぱりそのうち捨てられるものだったのかもしれない。だけど、その始めから終わりまでを見てしまった私は、どうしてそうなったのか、がしっかりと残ってしまっていて、だけど、それをわざわざ伝えるほど、その人は驚いている様子ではなくて、ただ残るだけ。
取り残された取り返しの聞かないこと。思っていても、どうしようもないこと。私はその場に立ち止まることもできずに、今日もまだ走っている。