3 月
20

報告文で感じたこと

Posted by a6hootazemi in わけい, 重要なお知らせ

 今回、学校での事故と怪我という想定で、報告文を書いてもらいました。これはなかなか難しかったようで、実際にそのような場面に遭遇したら、確かに難しいと思います。しかし、だからこそ、かなり慎重かつ正確な表現が可能なように、訓練しておく必要があるのではないかと感じました。また、単に文章表現だけの問題ではなく、問題把握的な能力の必要性も感じました。みなさん、学習指導要領を勉強して、「生きる力」とか、「確かな学力」とか、言葉は覚えていますが、その内容を、現実社会の中でしっかり把握できているか、かなり疑問です。もちろん、そうした概念が、本当に適切なものであるかは検討の余地がありますが、少なくとも現場で必要とされる能力の一部であることは間違いありません。そして、絶対に確かなことは、「生きる力」とか「確かな学力」を育てるためには、教師自身がそれをもっていなければならないということです。つまり、みなさんが、それを十分に意識的に向上させようとしていなければ、どうにもなりません。そういう観点から見ると、今回の報告文の練習では、かなり不十分であることと感じざるをえませんでした。もちろん、これから訓練すればいいので、現時点では、まだいいでしょうが(2年生の場合は)、自覚はなければ、向上させることはできないので、しっかり自覚してください。

 今回のみなさんの報告文で、最も欠けていた要素は、「普段どのような指導をしていたのか」ということを、予め書いた人がいないことです。だから、「これからの対策はわかりましたが、これまでどうやっていたのかについて説明してください」という返答をしました。もし、本当に、事故があって初めて危険性を認識したというのならば、かなりお粗末といわなければなりません。しかし、実際には、そのようなこともあるのです。
 僕自身の子どもで体験したことで、授業でも話したことがありますが、娘が小学校に入学した直後に、校庭のぶらんこで怪我をしました。それまでの公園にあるぶらんこと学校のぶらんこは、「柵」の有無で全く違いました。公園のぶらんこは、通常柵があるので、だれかが使っているときに、柵の中に入ることは危険性を認識できます。だから、まず入る子どもはいません。しかし、その学校には柵がありませんでした。だから、ふたりが使っているのを見ていた娘が、見ているのと反対側のぶらんこがあいたので、そちらに移動しているときに、こちら側のぶらんこにぶつかってしまったのです。小学校入学直後のことですから、それまでのぶらんことの相違について、きちんと認識していなかったし、また、指導も受けていなかったのです。それで対応をお願いしましたが、学校はなかなか動きませんでした。まるで、不注意な子どもが悪いかのような対応でした。しかし、その後も全く同じ事故が数件続き、やっと、学校は簡単な仕切りのようなものを設けました。何人もけが人が出たあとです。
 娘が最初の事例であったとは考えられないので、かなりの事故があっても、なお学校側はその危険性への対応を怠っていたのです。
 本当に問題を把握できる人であれば、事故が起きる前に、その危険性を認識し、何らかの対応をとることができたでしょう。そして、少なくとも多くの子どもを預かっている教師集団としては、そうした注意力をきちんともち、かつ危険であることがわかったら、何らかの対応措置をとる必要があります。残念ながら、そういう危険認識は、子どもに対する正確な認識をもっていなければ難しいのですが、子ども認識が教師に必要なことは明らかでしょう。

 つまり、どんな場合であっても、事前にどう指導していたのかが、必ず問題になるわけですから、日常的にそうした危険に関する認識をもち、指導しておく必要があります。そうした指導があってもなおかつ事故は起きると思いますが、それがあるかないかで、教師と保護者の信頼感は大きく違うはずです。

 何か起きなければ対応できない、というのは、残念ながら多くの人間の欠点なわけですが、みなさんには、ぜひそうしたことのないような努力をする人になってほしいと思います。

 次に、こういう報告をしたら、どういう反応があるのだろうか、という点についての予想を前もってもてるかどうか、という点です。今回の返事には、そうした配慮が欠けていると思われる点を主につくことにしました。本当に怪我をした生徒の保護者であれば、かなり怒ってしまうと思われる報告が多かったと思います。相手が知りたいと思われることを、指摘される前にきちんと報告内容に含める、これがとても大切です。それは、相手の立場になって考えてみるという姿勢でしょう。自分がこの文章を受け取る人間であったら、この文章で満足するだろうか、ということを、しっかり意識して、何度も読み返すことが必要です。
 普段みなさんは、こうしたフォーマルな文章を書いたことがないはずなので、そんなに簡単にできることではないので、現時点では深刻に考える必要はないでしょうが、そうした文章を書けるように、訓練はぜひしてください。それは、普段みなさんが交換しているメールとは、全く違うのだということも理解しておきましょう。


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1 月
5

文章上達の秘訣2

Posted by a6hootazemi in わけい, 重要なお知らせ

 前に書いた文章の補充として、文章力向上の秘訣第二弾です。
 常日頃言っていることですが、どんなことでも日常的に実践しないと、力は向上しないだけではなく、保持することもできません。スポーツで考えれば、みなさんはよくわかると思います。練習をさぼればすぐに実力が低下してしまうと思うのですね。そして、どんなスポーツをするにしても、必ず必要な鍛練があります。それは「ランニング」です。相撲などは、膝に負担がかかるので、ランニングの代わりに四股を踏むのですが、とにかく、基礎体力をつけるために、ランニングを毎日かかさないのが、スポーツ選手です。
 知的な能力については、それは「文章を書くこと」なのです。どんな職業であっても、それが知的なものである限り、文章能力が求められます。文章を書くことは知的作業の基礎であり、また到達でもあるのです。
 しかし、文章を書く力は、やはり意識的に鍛練しなければなりません。
 そのための秘訣の第一は、「小論文の書き方・練習の仕方」に書いてありますので、熟読してください。
 そして、もうひとつ大切なこと、それは「不特定多数が読む」ことを想定した文書をたくさん書くことなのです。日記や手紙を書くよりは、ずっと誰が読むかわからない文章の方が鍛練として効果的なのです。それは、女性の若いタレントが、しばらくテレビなどに出ていると格段にきれいになっていくことがよくあるのですが、それは、たくさんの人、不特定多数に「見られる」ことを意識して行動するようになるからだと言われています。スポーツ選手が本当にうまくなるためには、観衆のたくさんいる「試合」に出ることが必要であることと同じです。
 だからこそ、我がゼミではブログを設定しているのです。
 この意味をしっかり自覚して、大学で学んだというにふさわしい実力を身につけてください。

(なお第一弾は「重要なお知らせ」カテゴリーで検索してください。


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3 月
2

小論文の書き方・練習の仕方

Posted by a6hootazemi in わけい, 重要なお知らせ

 いろいろな機会に小論文を書くことがあります。先日、大学のオープンキャンパスがあり、もうじき公募推薦の試験ですから、この時期に訪れる高校生はたいてい推薦入試の受験者で、小論文の書き方を教えてくださいといいます。大学側も、わざわざ小論文の書き方講座を設定していて、親切な対応をしています。その資料があとで配布されたが、教育学部のある先生が行なったもので、丁寧な注意ポイントがたくさん書かれています。それをきちんと守れば、いい小論文がかけそうです。

 しかし、そういうわけにはいきません。ルールをしっかり頭にいれれば、スポーツでいい結果を残せるわけではないのと同じです。何を注意しなければいけないかということと、実際にいい小論文を書けることとの間には、かなり遠い距離があるのです。スポーツで勝つためには、ルールを知っていることはもちろんですが、そのスポーツの技術が高いことが必要です。小論文でも同じことで、スポーツで上手になる為に必要なことと、小論文を上手に書けるようになるために必要なことは、けっこう似ています。

 高校の先生はたいてい、「起承転結」が必要だというようなことを生徒に教えるようです。そして、主張を明確にし、具体例を書き、できたら、その具体例は自分に則したことがいい。メリハリが効いた文章を書くことが大切だ。等々。
 教育学部の先生が行なった指導プリントには、更に、こんなことはやってはいけないという禁止事項も大分でていました。

 しかし、どうしたらそういう文章が書けるようになるのか、スポーツでいえばどんな練習をすればいいのか、そういうことは、あまり教えてくれません。文章を書く上で大切なことを整理しておきましょう。

(1)自分で推敲する習慣を身につけ、自分なりの「よい文章」感覚を身につけること。

 これがアルファでありオメガであるといえます。文章のスタイルは各人各様であってよいと思います。誰かにみて貰うことは大切ですが、最終的には自分で判断することになります。書いた文章は必ず推敲する習慣を身につけ、自分で判断できる力をつけることが大切です。

(2)文章の要素を意識しよう。

 やってきた高校生は、テニスをしていると言っていました。そこで、「テニスには、ボレーとか、サーブ、サーブレシーブ、グランドストローク」などの基本技がある。それを別々の練習として、繰り返し行なうように、文章を書くときにも、同じことが言えるのです。
・主題 何について書くのか
・主張 その主題について自分の考え
・具体例 自分の考えを説明する例
・自分以外の主張とその例

 このような要素を並べて、筋道たてるのが「論理」です。論理は「流れ」がありますから、うまく流れているかの識別も必要です。

(3)要素を構成して、全体の構造を明確にする。

 これが上手になるための有効な方法はいくつかあります。
1 字数を変えて書く。

 文章というのは、それぞれの要素だけではなく、その組み合わせ、流れが大切なのです。要素から組み合わせに発展する練習するためには、字数を変えて書くことが有効なのです。100字~200字くらいだと、主張だけになります。ですから、200字以内程度で主張だけを書きます。もちろん、それも明確になるまでじっくりと書きます。
 次に、500字程度の文章を書きます。そこに具体例を盛り込むわけです。500字程度だと、主張とそれを裏付ける具体例という単純な構成になります。
 そして、次第に字数を増やして、対立する論点を紹介したり、その批判をしたりする文章を書きますが、このときには、求められる字数の2倍から3倍程度書くことが有効です。
 そして、それを規定の字数まで縮めるのです。
 これを一々やるのが面倒な場合は、主張だけの100字を書き、次にできるだけたくさん思いつくことを書きつくし、あとで縮めるという方法です。

2 順番を変えてみる。

 文章は普通段落分けをして書くと思いますが、まとまりのある段落に「見出し」をつけることがとても有効です。見出しは、「要約」的なものがよいのです。
 そして、見出しをつけた「まとまり」の順番を変えたバージョンをいくつかつくってみることです。文章には、最初に問題提起をして、次に論証、最後に結論という型や、いきなり簡単な問題提起に対して、自分の結論を書き、それから具体的なことを書くという型など、いろいろあります。展開の仕方が変わりますが、順番を変えて、複数の文章を書いてみると、どういう流れがうまく伝わりやすいかを考えることができます。

 以上のようなことを、日常的に行っていると、確実に文章能力は向上していきます。教師は特に日常的に文章を書く必要があるだけではなく、生徒の文章を直すという重要な役割があります。だから、「よい文章」にする能力は不可欠なのです。頑張りましょう。


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